下水熱でエコ利用じわり

下水道から熱を取り出し、施設の冷暖房や道路の融雪などに使う事例が 少しづつ増えてきた。農業利用では、年間を通して栽培できるか、実証 実験も始まった。政府は、二酸化炭素を排出しない熱源として利用を 広げたい考えだが、温暖化対策の大きな一手になるだろうか。 外気温は季節を通して大きく変動するのに対し、下水温は変動が小さい。 この温度差を利用して熱を取り出すのが、下水熱利用だ。 国土交通省によると、下水熱利用は19年5月末時点で、全国の31か所で 実用化されている。ただ、コストと採算性が課題だ。「下水熱利用の事例が 増えれば、熱交換器などの生産が増え、コストが抑えられる可能性がある」と 言われている。     朝日新聞(2020年1月30日)    担当;C