よい企業の新しい条件?「ESG」とは

よい企業の新しい条件?「ESG」とは ●投資の視点は「儲かるか」から「ESGに配慮しているか」へ 今、温暖化などの環境問題やさまざまな社会課題と経済活動の関わりを企業に問う「ESG」が話題になっています。  ESGは「環境」(environment)、「社会」(social)、「ガバナンス」(governance)、の頭文字を取ったものです。投資家は今、目先の利益ではなく、ESGを意識した経営を行う企業への投資を増やしていこうとしています。 環境では、脱炭素や再生可能エネルギー活用による温暖化抑制や生物の多様性保全など、社会では女性の社会進出や人権、地域貢献など、ガバナンスでは、法令遵守や社外取締役の在り方などが具体的なテーマとなります。 これまでは、短期的により多くのリターンが得られる投資先に資金を振り向けるのが当たり前でしたが、数十年先を見越して「社会課題の解決に寄与し、組織として健全で持続的成長が可能な企業に投資する」のがESG投資の考え方といえるでしょう。  いずれも対応は簡単ではありませんが、視点を変えればチャンスにもなります。何しろESG投資の投資残高は世界で22兆8900億ドル(約2500兆円【1】にも上り、全世界の投資額の約3割を占めるとの推計もあるほどで、その勢いはとどまるところを知りません。日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)をはじめ、運用資産が世界の上位を占める欧米各国の年金基金や、大手保険会社の他、数多くの国際企業がESG投資の実施を明らかにしております。 [1]https://www.orixbank.co.jp/personal/investment/learn/esg/02.html (エコイスト編集部)2019.04.17より