消えた氷河を悼む「葬儀」実施、数百人が参列 スイス

(CNN) 氷河の後退が進むスイスで22日、「ピツォル氷河」の消失を悼む「葬儀」が 執り行われ、数百人が参加した。スイス東部のピツォル氷河は2006年から これまでに体積の80~90%を失った。 スイスの専門家によると、残っているのはフットボール場にして約4面足らず、 2万6000平方メートルの氷原だけ。 同国の観測システムから外れる初の氷河となる見通しだ。 気候変動問題に取り組むスイス気候保護協会(SACP)が主催した葬儀には、約250人が 集まった。一行はピツォル氷河まで登り、地元の司祭が追悼の辞を述べた。 専門家はCNNに、スイスの氷河の8割がピツォルと同じような大きさだと指摘。 このままではほかの氷河でも同じことが起きると警告した。 SACPはスイス政府に対し、2050年までに温室効果ガスの排出量を ゼロにするよう求める運動を展開してきた。署名人数はすでに国民投票の実施に必要とされる 10万人を超え、12万人に達している。 今年6月に発表された研究結果によると、ヒマラヤ山脈の氷河も今世紀に入ってから、 年間50センチ近いペースで解けている。 https://www.cnn.co.jp/fringe/35142970.html 【アドバイザーC】